「署名の完全性は不明です」と表示されたとき
インシナックスで締結した契約書PDFを Adobe Acrobat Reader で開くと、上部に 「署名の完全性は不明です」「少なくとも1つの署名に問題があります」といった帯が出ることがあります。 この表示が出ていても、契約の効力にも、書面の内容にも、影響はありません。 理由と、確かめ方をご案内します。
先に、いちばん大事なこと
「不明」は「偽物」という意味ではありません。
Acrobat は、電子署名について2つのことを別々に調べています。
| 調べていること | どういう意味か |
|---|---|
| 書面が変わっていないか | 署名したあとに1文字でも書き換えられていないか。これは、何も設定しなくても判定されます |
| 署名した相手を信頼するか | 署名した相手を、お使いの Acrobat が「信頼する相手」として登録しているか。「不明」と出るのは、こちらです |
つまり「署名の完全性は不明です」と出ているとき、Acrobat が言っているのは 「書面が本物かどうかは確認できたが、押したのが誰かをまだ私が判断できない」ということです。
Acrobat には、あらかじめ「信頼してよい」と決められた発行元の一覧が入っています。 インシナックスはその一覧に入っていないため、初期状態では「不明」と表示されます。 一覧に入るかどうかは有料の登録制度によるもので、署名そのものの確かさとは別の話です。
3つの表示の違い
| 表示 | 意味 | 対応 |
|---|---|---|
| 署名は有効です | 書面も無事で、署名者も信頼済みに登録されている | そのままで結構です |
| 署名の完全性は不明です | 書面は無事。署名者が未登録 | そのままでも結構です。気になる場合は、このページの手順で登録できます |
| 署名が無効です/文書が変更されています | 署名したあとに書面が変わっている | この表示が出た場合は、ご連絡ください |
3つ目だけが、本当に問題のある表示です。1つ目と2つ目は、どちらも書面が無事であることを示しています。
署名パネルに出てくる行の読み方
署名の行を開くと、いくつかの文が並びます。よく出るものだけ、意味を書いておきます。
| 表示 | 意味 |
|---|---|
| 文書は、この署名が適用されてから変更されていません | いちばん大事な行です。書面が無事であることを示しています |
| 埋め込みタイムスタンプが署名に含まれています | 認定タイムスタンプが入っています。署名の時刻が、第三者によって保証されているという意味です |
| 署名は LTV 対応です | 証明書の有効期限が切れたあとでも、署名した時点では有効だったことを確かめられる形になっています |
| 署名時刻は署名者のコンピューターの時計に基づいています | タイムスタンプが入っていないときに出ます。2026年10月5日より前に締結した契約書では、この表示になります |
| 署名者の ID は信頼済み証明書の一覧に見つからず… | このページの手順で登録すると消えます。消さなくても差し支えありません |
誰が署名しているのか
インシナックスの電子署名は、事業者署名型(立会人型)と呼ばれる方式です。
契約の当事者であるお客様や事業者様が、それぞれ証明書を用意して署名するのではなく、 サービス提供者であるインシナックスが、お二方の合意を確認したうえで、書面に封をします。 Acrobat の署名パネルに「Inshinax」と出るのは、そのためです。
誰と誰の、どの契約であるかは、署名ではなく、 契約書の本文と、一緒にお送りしている合意締結証明書に記載されています。 署名は「この書面は、この時刻以降、1文字も変わっていない」ことを担っています。
あわせて、総務大臣が認定した時刻認証業務によるタイムスタンプ(アマノ株式会社)が、 署名の中に埋め込まれています。 こちらは「その時刻に、この書面が確かに存在していた」ことを示すものです。
署名パネルに表示される署名者は Inshinax の1つだけです。 タイムスタンプは別の署名としてではなく、その署名の中に入っています。 署名の詳細を開くと「埋め込みタイムスタンプが署名に含まれています」と表示されます。
署名者を「信頼済み」に登録する(任意)
この操作は、しなくて構いません。 登録しなくても、書面が変わっていないこと・タイムスタンプが入っていることは、 どちらも Acrobat が判定しています。契約の効力も変わりません。
上部の帯を「署名は有効です」にしたい方だけ、お読みください。
この設定は、お使いのパソコンの Acrobat の設定です。契約書そのものには何の変更も加わりません。
先に、2つだけ
| ブラウザで開いていると、できません | メールのリンクから開くと、多くの場合ブラウザの表示機能で開きます。設定の画面がありません。いったんパソコンに保存して、Adobe Acrobat Reader のアプリで開いてください。画面の上にブラウザのタブが並んでいたら、ブラウザで開いています |
|---|---|
| 証明書ファイルをダブルクリックしても、登録されません | Windows の証明書の画面が出ますが、Acrobat はそこを見ていません。下の手順で、Acrobat の中から読み込んでください |
手順
まず、インシナックスの証明書をダウンロード(inshinax-signing.cer)
- 契約書PDFを Adobe Acrobat Reader のアプリで開きます
- Ctrl+K(メニュー →「環境設定」)を押します
- 左の「分類」から 「署名」を選びます
- 「IDと信頼済み証明書」の 【詳細...】を押します
- 左の 「信頼済み証明書」を選びます
- 上の 【読み込み】→【参照】→ 保存した
inshinax-signing.cerを開きます - 上の「連絡先」と下の「証明書」の両方で Inshinax をクリックして選び、【取り込み】を押します
- 一覧に戻り、Inshinax を選んで、左端の鉛筆のアイコン(信頼を編集)を押します
- 「この証明書を信頼済みのルートとして使用」にチェックを入れて、OK
- 環境設定を閉じ、署名の行を右クリックして「署名を検証」を選びます
9番のチェックは、いちばん上の1つだけで足ります。 その下に並ぶ「ダイナミックコンテンツ」「JavaScript」「システム操作」は、 契約書を読むのに必要ありません。入れないでください。
6番で証明書の内容が表示される画面が出た場合、その画面からは登録できません。 いったん閉じて、7番の【取り込み】から進めてください。
この証明書ファイルに、秘密の情報は入っていません。 署名を確認するための公開情報だけが入っているファイルです。 このファイルで、契約書を作ったり署名したりすることはできません。
よくあるご質問
登録しないと、契約は無効になりますか
なりません。この表示は、お使いのAcrobatの設定の話であって、契約の効力とは関係がありません。 登録せずにお使いいただいて差し支えありません。
会社のパソコンで、設定を変えられません
そのままで結構です。書面が変わっていないことは、登録の有無にかかわらず判定されています。
スマートフォンで開くと、この表示が出ません
PDFを開くアプリによって、電子署名を確認する機能があるものと無いものがあります。 表示されないこと自体は、問題ではありません。
証明書の有効期限が切れたら、過去の契約はどうなりますか
署名済みのPDFは、そのままです。書き換えは行いません。 タイムスタンプが「その時刻に存在していた」ことを示しているため、 署名した時点で証明書が有効であったことを、あとから確かめられます。
Acrobat の署名の詳細に 「署名は LTV 対応です」と出ていれば、そのための情報が 書面の中にそろっているという意味です。
なお、証明書を新しくした際は、このページでお知らせします。 新しい証明書を「信頼済み」に登録し直していただく必要があります。
「署名が無効です」「文書が変更されています」と出ました
お手数ですが、ご連絡ください。 契約書PDFは、署名したあとに1バイトも変わらない形で保存しています。 この表示が出る場合、保存や転送の途中でファイルが壊れている可能性があります。 こちらに原本がありますので、あらためてお渡しできます。
もっと確かなもの
Acrobat の表示は、確かめ方のひとつにすぎません。 インシナックスでは、契約のたびに次のものをお渡ししています。
| 合意締結証明書 | 誰が、いつ、どの連絡先で、どのように本人確認をして合意したかを1枚にまとめた書面 |
|---|---|
| 照合値 | 書面の内容から計算される値。1文字でも変われば値が変わります |
| 認定タイムスタンプ | 総務大臣が認定した時刻認証業務(アマノ株式会社)によるもの |
| 操作の記録 | いつ誰が何をしたかの記録 |
電子帳簿保存法の保存にお使いいただけるよう、これらを年度ごとにまとめてダウンロードできます。
契約書の確認方法について、お電話やメールでもご案内いたします。
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